2006年03月18日

金曜コラム 春雪と議会

 13日朝、南の海上で北風と衝突した春風が、神奈川県西部に”春の雪”を降らせた。その頃、松田町議会では、”春の嵐”が吹き荒れた。
 先週末、議員の町事業視察でのこと。舞台は中学校屋上の防水工事現場。現議長が、以前から疑念を抱いていた寄(やどりき)地区の地域おこしの手法に口が滑った。「インチキ、ごまかし‥‥」の言に前議長が過敏に反応。ぽかぽか陽気に職を忘れた町民の代表が、学校の屋上で早春の光を浴びながら怒鳴り合った。
 そして、季節はずれの雪が舞った13日の朝。本会議開会直後に動議が出され、現議長の発言を巡って紛糾。休憩中に議会運営委員会で扱いを協議。再開後、議長が陳謝し、松田劇場「人脈政治〜寄の段」は、淡い雪とともに幕となった。
 築42年を経て、町長選の争点にもなった町役場の隣には、新庁舎が全貌を現している。めい場面の舞台となった議場は、今議会が最後。新松田劇場のこけら落としは6月定例会。演目は「人脈政治〜別れ・新生の段」がいい。 (粒)


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2006年03月10日

金曜コラム 芽生え

 神奈川県西部の足柄上地区にPR用映像2本が完成した。1本目は、江戸の思いやりと心遣いあふれる民具を展示する中井町の江戸民具街道。県高等学校総合文化祭オーディオピクチャー部門で県知事賞に輝き、2年連続して文化部のインターハイと呼ばれる「全国大会」に出場した県立足柄高校放送部と、県立秦野南が丘高校放送情報部が共同制作した。人々の生活を支えた明かりの光源・ひょうそくの灯火が、ほのかに揺れる幻想的なシーンから始まる。何かを語りかける道具たちを撮ったカメラアングルも、温もりを感じさせるナレーションもいい。
 2本目。日本映画撮影監督協会が開講した撮影育成塾のメンバーが昨年秋、台風影響下の3日間、足柄上地区をロケ地に35_フィルムで撮ったあしがら観光プロモーションフィルム「あしがらの詩〜翼がほしい」。
 作品は、南足柄に伝わる相模人形芝居「足柄座」が、300年の歴史を刻む開成町のあしがり郷・瀬戸屋敷で演じる「伊達娘恋緋鹿子・火の見櫓の段」に観光巡りをする男女4人を絡ませ、物語風に仕上げた。
 国産映画フィルム発祥の地・足柄は、厳冬で咲き遅れた桜のように今、映像文化芽生えのときを迎えた。 (粒)


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2006年03月03日

金曜コラム しぐさ

 言葉の変遷を2題。
 神奈川県松田町寄(やどりき)には、「平家の落人や甲斐・武田氏の残党が住み着いた」などの巷説がある。住民が自ら、自然や歴史、食を学ぶ「やどりきふるさと大学」が開校した。地元の福昌院住職で町文化財保護委員の平賀康雄さんが「寄のはじまりと寄神社」を講義した。
 50代以上の人は「やどろき」や「やどりぎ」と言った。が、『皇国地誌』に万葉がなで書かれたのを根拠に「やどりき」に統一された。「人々が呼び慣わした『やどりき』へ変わるのは自然の流れ」と説いた。
 もう1題は「しぐさ」。『広辞苑』に「仕種、仕草」とある。『身につけよう江戸しぐさ』(越川禮子著)に「思草(しぐさ)」を見つけた。性差を尊重した「男しぐさ 女しぐさ」、人の迷惑を考えず子供っぽい振る舞いをする「稚児しぐさ、狭い道を行き交うときは、お互いが右肩(右腕)を引いて、胸と胸を合わせるように譲り合う「肩引き」など「往来しぐさ」があった。
 国、県、地方自治体は、新年度の予算案を発表した。財政危機を理由に、後先見ずに予算を組んだ「稚児しぐさ」が目立つ。 (粒)


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