2005年12月29日

シクラメンの色

シクラメンの色.jpg 先日に続いての熱心なる女性の来館者に、心嬉しく懇談致しましたところ、大学の卒業論文に『光と灯し火』のタイトルにてまとめたいとのことでした。
 早速、「光と、それを受けて存在を示す物との相性」のことを話した。
 その2〜3日後、新聞のコラム欄で読み、愕然と致しました。
 「シクラメンのかほり」が流行した30年前、シクラメンといえば白赤紫で収まっていた。今はピンク系のパステル調が流行っている。「蛍光灯の下での暮らしが長くなった。太陽光では鮮やかな赤い花も、蛍光灯ではくすんでどす黒くなってしまう。パステル調は蛍光灯映りがいいのだ。」
 そういえば思い出される。蛍光灯が出始めた頃、刺身の色が、腐った色に見えると人々の口に上った。改良工夫で今は無い。
 花をじっくり見ることのない今と不勉強を、深く反省させられた。
         Antique Museum 江戸民具街道館長 秋澤達雄



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2005年12月14日

二人の来館者(その2)

来館メその2.jpg 大正末のキャンプ手提げ灯の窓が、ガラスではなく磨き雲母である説明をを聞いて、「仕事で雲母の粉を使う」という受け答えに、一瞬「あれ?」という思いがよぎったことに、合点がいきました。
 江戸後期の時計『正時版符天機』のつくりや、烏口(からすぐち)での淡墨の線に目を留めるなど、技術者としての感性が身に付いているので、お願いを致しました。
 江戸期の諸道具の美しさに含まれている、思いやりの心から発した知恵の数々や、昔の灯し火と電灯の光で見る“物との相性”に目を向けてもらいたいと。
 例えば、和綴本 (わとじぼん)を灯し火で見る時と電気の光で見た違い。布、江戸小紋、板目など。伝統的な床の間の水墨画を灯し火でよく見て、その幽玄な味わいの素晴らしさを。
 最後に、何年か後に、ご自分が中心で仕上げた建築や作品が出来たら、必ず飛んでいくから連絡を下さるよう、楽しみに待つことを告げてお別れしたのが、3時間半ののちでした。
         Antique Museum 江戸民具街道館長 秋澤達雄



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2005年12月12日

二人の来館者(その1)

来館メその1.jpg 休館日の月曜日でなければ来れないとの、岐阜からの申し入れを了解してお待ちする。戸塚からの道路確認の電話で、東京からの帰路であることを知った。
 ご来館はうら若き女性2人でした。
 からくり燭台数点の体験稼働の熱意に引かれ、火打箱では新しい火口(ほくち)を充填したところ、直ちに着火させ、軽く吹くと燃焼部分が即座に拡大されていくのに、心底感動される姿は心嬉しく、1階展示室7室の解説や質疑応答に1時間を費やす。
 2階や屋上はご自由に見て頂き、広間での雑談に入って再び驚いたことには、おひと方は大工の修行中であり、もうひと方は修行が終わった新進気鋭の表具師であるとのこと。宮 大工のせがれに生まれた私は、単なる驚きとは異なった感慨を抱かされました。(つづく)
        Antique Museum 江戸民具街道館長 秋澤達雄



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2005年12月09日

金曜コラム 大井町賛歌

大井町賛歌.gif 戦後、市町村は、新制中学校の設置・管理、消防や自治体警察の創設事務、社会福祉、保健衛生など新しい行政事務を処理するため、規模の合理化を必要とした。
 昭和28年10月、町村は8000人以上の人口を標準とする町村合併促進法が施行された。8000人は、新制中学1校を効率的に設置管理していくのに必要な人数だった。同31年には、新市町村建設促進法が施行された。その結果、同28年から36年までに、市町村数は約3分の1になった。
 昭和31年4月1日、神奈川県大井町は、金田村と相和村、曾我村の上大井、西大井の2村4地区の合併により誕生した。30年を経た昭和61年、大井町町制施行30周年を記念して「大井町賛歌」が生まれた。小学校の教諭2人が作詞、作曲を担当した。
 ♪大空の澄みわたる いま 酒匂川いのち 豊かに‥富士の山脈(やまなみ) 清らかに 明日を羽ばたく 子どもから 夢おおい 未来へ向けて‥‥と美しい自然と子供の未来を高らかに歌い上げる。
 平成18年4月1日、町制施行50周年を迎える大井町の金田村に疎開し、金田小学校を卒業した”世界のオザワ”を呼ぶ運動を続ける「小澤征爾さんを招く会」が、大井町賛歌の復活に立ち上がった。50年、100年と歌い継がれる大井町賛歌には、「夢おおい 未来」がある。 (粒)


音声は20年前の子供たちの澄んだ歌声。

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2005年12月02日

金曜コラム  紙芝居進化論

山北紙ナ居.gif チョーン チョーン チョーン。紙芝居の歌「広がるなかま」の始まり、はじまり。
 8月末、「第9回全国紙芝居まつり・あしがら大会2005」が、神奈川県山北町の中央公民館をメーン会場に足柄上地区で開かれた。まつりは、隔年で平成19年夏には、石川県金沢市で開かれる。
 昨年夏、プレあしがら大会が山北町であった。それに合わせ、紙芝居の歌「広がるなかま」が生まれた。第9回全国紙芝居まつり実行委員会のメンバーが詞を書き、地元山北の民話や歴史を紙芝居にして子どもたちに伝えている「やまきた拍子木の会」の会員が曲をつけた。
 青春ソングをイメージした紙芝居の歌は、♪かおをみあわせ ちゃちゃちゃ しらぬどおしも ちゃちゃちゃ‥‥ あのやまこ〜えて このかわわ〜たり‥‥ きずなのもりに ひび〜くよ‥‥と続く。
 「ちゃちゃちゃ」は拍子木の音や山北町清水から栽培が始まった「足柄茶」とも。
 「広がるなかま」は、CDになり、全国紙芝居まつりの会場で披露された。10月、神奈川県の紙芝居文化推進協議会主催「第6回手づくり紙芝居コンクール」の開会式にも流され、好評を博した。
 紙芝居の歌は、金沢大会のテーマソングになるかも知れない。紙芝居は、歌で進化する。(粒)



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