2005年05月31日

灯明皿断面

toumyou1
 皿に油を注ぎ細い麻裂を浸して灯したものが、火皿と受皿とに進む。灯すことによって吸い上げられた油が燃焼しきれず、しずくって落ち、受皿に溜まる。受皿に高台を付けたことにより、より持ちやすく、灯火の位置も高まり、油溜りも充分となりました。
 灯芯はスポンジ状の柔らかなものです。神仏の灯明をはじめ和蝋燭の芯など、無くてはならぬ物で、イグサのずいで作られています。何と、畳表の芯とうです。


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2005年05月30日

菊灯台

kiku1.jpg
 台座の菊模様から、菊灯台と呼ばれました。高さが78aもありますので、見下ろすようにしてスケッチ、頭でっかちになりました。
 よく使われたものでしょう、油まみれの黒々とした姿は、少し威圧感があるのか、あまりよく見られないような気がします。当館あかり第3室に展示してあります。江戸中期のもの、ご来館の節は見た感想をお聞かせ頂きたいものです。


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2005年05月25日

豊かなる出会いの日

 拓本家の帰られた後、文化財などを修復している若い鋳物師が来られ、会談を致しました。
 今回は、前の短時間での来館時に話題の中心となった、福井は朝倉一乗谷の井戸から出土した、鉄の破片からの復元品を持参されたのです。出土の破片は現在、福井の博物館に展示されているそうです。
 風炉のようであり、手あぶりとも見える小振りな姿は、灯火道具とも見まごうもので、スケッチでその格調の高い鋳物作品が表せれば、また報告致します。



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2005年05月24日

鬼瓦について

daikoku
 名古屋城の金の鯱(しゃちほこ)はあまりにも有名です。奈良は東大寺金堂の棟端を飾る鴟尾(しび)は、沓形(くつがた)とも呼ばれ知られています。
 庶民の生活する建物には、願望や祈りが素直に出ていて魅力的です。
 この家に住む者の長命を願って亀を彫り出したもの、経済の豊かさを念ずる打ち出の小槌(こづち)や宝袋、さらには恵比寿大黒天の像、子孫の繁栄を願う龍や鯉の滝登り、悪しきものを打ち払い寄せつけぬ願いの鬼面や、獣面(じゅうめん)を持つ本来の鬼瓦が、やはり多いように思われます。


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2005年05月23日

京都の立体拓本家が来館にびっくり!

onigawara
 昨日曜日の夕方、京都の立体拓本家が秦野の方のご案内で来館されました。平面からの拓本は身近にも色々ありますが、立体拓本とは初耳でした。
 当館屋上に居並ぶ数十個の鬼瓦から取り出すのだそうです。月に二度ぐらいは当館に通い、取り出した物を工房で仕上げをするそうです。よくは解りませんが、なんとなく楽しみです。
 当館にも拓本のベテランも居りますので、勉強方々立ち会ってよく見て置きます。最終的には本になる様ですが、時折中間報告をいたします。ぜひお楽しみに…。


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2005年05月20日

昨日は八王子から新聞OB会の方が下見に来られました。

 昨日(19日)は八王子から、新聞OB会の方々4名が6月中旬に見学ツアーを開催する下見に来られました。秦野駅からのバスの終点比奈窪からは徒歩10分ですが、何の標識もない所とて私(秋澤館長)がお迎えにまいりました。
 車の通らない中村川の土手上の道を散策しながらのご案内を。足元の広い田圃を見渡しながらの丘陵の緑に大変喜ばれていました。たぶん6月のツアーの時には田圃は水が張られ、山々の緑を映した大きな水鏡は見事ですよと、申しました。
 久しぶりに適切なる受け答えを頂き、心楽しく過ごさせて頂いた嬉しい1日でした。
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灯明皿(とうみょうざら)

toumyou
 「丸く削った三本の白木お麻緒(あさお)で結び、上に油蓋(かわらけ)を載せたもので、我国灯火器中最古の形式を象(かたど)なもの」と日本古灯器大観六百八点の真っ先に出てきます。
 三脚結び灯台ののち、台座から灯柱が立ち受台が付いた白木灯台などが生まれ、台座の意匠により菊灯台や牛糞(ぎゅうふん)灯台などと呼ばれました。
 動きの面白い燭台から入りましたが、植物油を灯す器具にも目を見張るものも多いのです。逐次紹介致します。


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2005年05月19日

がんどう(その四)

gandou4
 板を組み合わせた六角のものです。肩の窓と裾の細長いしゃくりが、灯し火用の通気孔であることが読み取れます。うっかり置くこともあったのでしょう。
 ところが、窓が大きすぎて風が吹き込み、灯し火が消されてしまうものですから、竹の半削きや厚紙で蓋いを作り、漆で塗り固めた不細工なものが時折り出てまいります。適切な通気孔を得るまでの苦心が見られます。
 全体は和紙を張り漆塗りの見事なものです。


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2005年05月18日

がんどう(その三)

gandou3
 信州は松本から出たものです。樽形がんどうは鉄輪ではなく、図の如き木製半円を使っており、自由自在とはいかぬものの、握り手部分を注意して使えば、機能的には変わらずに使える。
 「自分は使ったこたあねぇが、水門の点検や橋の根方、機織(はたおり)小屋の見回りにぁー良かったやぁーと爺さんから聞いたけど、とこそばゆそうに語ってくれた」。
 がんどうの祖形を偲ばせる一方向の自在ではありますが、手作りの美しさ打たれます。


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2005年05月14日

多くの新聞で取り上げていただいた特別展「鉄瓶鉄釜・江戸の味わい」展

shinsei 現在当館では、特別展「鉄瓶鉄釜・江戸の味わい」展を開催しておりますが、多くの新聞が非常に興味を持って掲載していただき、とても感謝しております。全国紙や地元小田原地区の「静神民報」、「小田急沿線新聞」、専門紙の「週刊芸術新聞」などで大きなスペースを割いていただきました。ただいま来館していただいた方には、鉄瓶で沸かしたお茶をサービスしておりますので、週末にはお出かけ下さい。お待ちしております。(掲載写真は「静神民報」の紙面)
 江戸民具街道 0465-81-5339 一般500円 月曜日休。



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2005年05月13日

ブリキがんどう

buriki
 広間の体験コーナーにある鉄製の黒いがんどうを?み上げ、「御用だ、御用だぁ」と「四十七士の討ち入りだぁ」と叫び、身構えるひょうきんな人が時たま出ます。
 がんどうの内部機構はほとんどが同じです。外側の蓋いにそれぞれ違いがあり、鉄を叩き出しての薄板作りは、武骨であり苦心のほどがしのばれます。
 図は江戸後期オランダが持ち込んだブリキ製です。既に出来上がった薄板の材料を加工したもので、スッキリとした美しさが見られます。


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2005年05月12日

がんどう

gandou
 先日の「からくり手燭」は「がんどう風自在手燭」とも呼ばれます。今回は周りを鉄の骨材ではなく、薄い杉板で覆ったもので「わっぱがんどう」とよばれました。
 雨風の夜、スポットライト風に使ったようです。舟や大八車の麻縄の縫い目や、水位出水の確認、狭い所の奥を照らすなど、重宝に使われ、アセチレン灯や懐中電灯が出るまで活躍しました。
 焔止めの鉄傘を付けたり、二重天井で熱を防ぎ、雨風の飛び込まぬように、小さな穴を筋違いに付け、通気を確保火が消えぬ工夫はお見事。


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2005年05月11日

変わり手燭2

jizai5
 五十種ばかりの柄があります。柄を持つと適切な重量により安定して下がり、裸提灯といった塩梅です。置いても安定し掛けても吊っても良く、前のと同様の動きです。構造は見ての通りまったく違います。
 使わない時には扇子(センス)のように折り畳み、柄の厚みとなってしまいます。
 発想の原点がまったく違うのでしょう、ただ見事と感じ入りました。


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2005年05月10日

変わり手燭1(からくり手燭)

jizai4.jpg
 防火や盗賊の害を防ぐため、通気孔以上の窓を取らない土蔵などでは、昼間でも薄暗く、これに準ずる建物も多かったようです。
 周りに囲いがあると置けるば暗くなってしまう。風のない屋内では裸火の効果が発揮され、手に持って良し、吊っても、壁に掛けても、棚にころがし置きでも大丈夫。
 両手が自由になって点検照合、書き込みも自在であり、物に近づけてもガードする鉄枠が限度を作り、危険な状態を起こさぬよう防ぎます。
 次も発想の異なった同様の効果を持つ手燭を紹介します。


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2005年05月09日

自在燭台(からくり燭台)

jizai3.jpg
 三本脚に支えられた丈夫な鉄輪に、二点で留められた自由な動ける輪、さらに二点で取り付けられた半切の輪の組み合わせは、誠に自由自在な動きを見せ、常にローソクを垂直に保ちます。
 仙台地方の屋形船で活躍した燭台です。船は波に揺られ、前後左右と上下を加え、予測できない動きをします。絶え間なく襲うバイブレーションにも耐える強さがなくてはなりません。
 明治になって船から外し、燭台にしたそうです。柔軟な動きは見事です。


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2005年05月06日

江戸民具街道ひと口解説雑記帳(自在手燭その二)

jizai2.jpg
 五箇山の入口、富山県福光町から出た。昨日と同じ機能を持つ、少し違ったタイプの自在手燭をスケッチしてみました。
 シンプルな機構で実に自由な動きをする安全灯です。子供でも病人でも不自由な体の年寄りでも安心して使えます。
 江戸時代、先輩方の心遣いが感じられる、「百間は一見に如かず」のことわざが痛感させられます。


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2005年05月05日

江戸民具街道ひと口解説雑記帳 「自在手燭その一」

jizai1.jpg
 江戸期月のない晩は真っ暗闇、和風トイレも手探りでは実に危険。病み上がりの人や手足に不自由を持ってしまった人々には、油の手持灯火具は危ない。また介添や腕に抱える場合の、安全な手持ち明かりとしても生まれたのでしょう。
 垂直に上げ下げしたり、左右どちらへ風車のように回転させても、ローソクは常に垂直に立ち、灯火は異常なく灯っています。
 45度に上げまた下げた状態で、どちらに連続回転を与えても、説明しにくい動くを続け、灯火は変わりなく灯ります。
 最初の「びっくり仰天」の驚きは伝え難い…、一度当館でご覧下さい。


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2005年05月04日

中学生記者がビデオ取材で訪れました。

 ?f??GW真っ只中の5月3日に、神奈川県秦野市立南ヶ丘南が丘中学の生徒さん3人と引率の両毛明史先生が、地域を紹介するビデオ制作で当館を訪れました。本格的にビデオをまわしながら、鋭い質問をしてきました。なかなか個人では訪れることがない生徒さんは、約2時間手際よく撮影されていき、出来上がりが楽しみです。


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2005年05月03日

秋澤館長からご挨拶

gyouten
 小田原提灯やランプなど、灯りの道具約800点を含め、江戸時代を中心に実際に使われた道具類1500点を常時展示しています。
 当館では、様々な昔の道具約70点を、触って動かして体験できます!火打石での火起こし、UFOキャッチャーの原型"水熊手"、消防ポンプで水飛ばし、紙粘土で菓子型体験(お持ち帰り頂きます)、滑車・吹子・糸車・霧笛・薬研・自在鉤・臼・秤・がんどう・折りたたみ燭台など、触れてみると、知恵と工夫そして心遣いの豊かさに
びっくりします!
 加賀藩の天文時計『正時版符天機』は、国内にある6台の内、唯一当時のままに動くものとして注目され、研究が進められています。(中井町重要文化財指定) からくり茶運び人形(複製)の動態展示も致しております。

*団体様の場合、お時間の予定に応じ、20〜90分の館長による講演も致します。道具類を実際に動かしながら、日本の民具の知恵と工夫や驚くほどの豊かな心遣いについて、わかりやすくお話致します。尚、出張講演も致します。

*通常の入館料は、大人500円・長州学生400円、団体20名以上1割引ですが、学校用は200円に設定しております。
*月曜日休館(祭日は開館)ですが、予約見学可能です。団体もお受けします。

おもしろ体験博物館 江戸民具街道
館長 秋澤達雄
〒259-0142 神奈川県足柄上郡中井町久所418
TEL /FAX 0465-81-5339



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